1)吉野
奈良県吉野郡吉野町は、奈良県のほぼ中央にある。吉野を含む、紀伊半島の中央山岳地帯と山間を流れる川と半島南東部の海岸は、三重・奈良・和歌山の三県にまたがって吉野熊野国立公園に指定されている。さらに、平成16年7月には、吉野山・高野山から熊野にかけての霊場と参詣道が、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産に登録された。
この中で、吉野山は、大峰山系の北端にあり、日本屈指の桜の名勝地として知られている。吉野山の桜は、ソメイヨシノはひと握りしかなく、シロヤマザクラを中心に、約200種3万本あり、ふもとから、下千本、中千本、上千本、奥千本と順に開花する。見ごろは4月中旬から下旬で、4月10日に蔵王堂花供千本づき、4月11、12日には蔵王堂花供会式が行われる。桜のほか、5月から6月にかけて、つつじ、すずらん、あじさいが咲く、11月上旬には、全山各所で紅葉が見られる。
吉野山周辺の見どころは、駅前広場の天武天皇の歌碑、日本三大鳥居のひとつ、銅の鳥居(かねのとりい)、国宝であり修験道の総本山である金峯寺蔵王堂、後醍醐天皇・源義経・豊太閤が関係に関する品々が展示されている吉水神社などがある。この吉水神社には、秀吉が一目千本の花見をした場所があり、そのビューポイントからは、吉野山の中千本から上千本までが一望できる。このほか、静御前が法楽の舞を舞った場所と伝えられる勝手神社、吉野水分神社、金峯神社、義経隠れ塔などがある。

